催淫



ゴリゴリゴリゴリ・・・・

くそっ、何でオレがこんなことを・・・・折角の休みなんだからさー、のんびり昼寝とかしたいじゃん。

ゴリゴリゴリ・・・・ゴリゴリゴリ・・・


   んー、こんなもんかな?
乳鉢の中ですりつぶされた粉に、少量の液体を加える。
粘土状になったものを小指の先ほどの大きさに均等に分け、起用に円錐台の形にすると、それをテーブルの上に並べて、カカシは「よし。」と満足そうに頷いた。
   久しぶりに造ったからなー・・・
   たぶん大丈夫だとは思うんだけど、試しておくか・・・
カカシは空の灰皿の上にそれを1つ置くと火を付けた。
緩やかに、細く白い煙が立ち昇り、白檀の品の良い香りが徐々に部屋を満たしていく・・・・
   まぁ、こんなもんでショ。
   さっさと三代目に渡して御役ご免だ。
   明日も休みだし、たまにはアスマ達と飲みに行くのもイイか・・・
カカシはテーブルの上にある、出来上がったばかりの『お香』を小さな袋に入れると、これから後の休みの過ごし方を考えながら部屋を出た。



白いキャミのワンピース。
額あての変わりにレースのリボン。
揺れる薄紅の髪。
細い足首の下は少し踵の高い赤のミュール。
大きな翡翠の瞳。
・・・どれをとっても反則的な可愛さ・・・・

サクラはすれ違う男達の視線に気付かず、母親とショッピングを楽しんでいた。
一緒にいるのが母親でなければ、と思っている男達は一人や二人ではなかったが・・・どうしようもない。
楽しげな親子を遠巻きに見つめるだけだった。

「あっ、これ・・先生の好物なんだって言ってた・・・」
サクラが指差した先には『七味せんべい』と書かれた、いかにも辛そうなせんべいがある。
娘の言葉に、サクラの母はそれを買い、手渡しながら言った。
「サクラ、先生に持っていってあげなさい。いつもお世話になって・・・」
サクラは最後まで聞かず、せんべいを受け取ると走り出したが、あっっ、と途中で振り返り、母親に聞こえるように大きな声で叫ぶ。
「本とか借りたいから、少し遅くなるかもしれないわ。」
しょうのない子ね・・・という母の顔を承諾ととり、再びカカシの家へと走り始めた。

「カカシ先生ー」
一応、玄関の外から声をかける。
   起きてたらちゃんととを開けてくれるんだけど・・・
   ・・・寝てるみたいね。
不精者のカカシが玄関のカギなどかけたりしないことを知っているサクラは、いつものようにノブに手をかけると勝手に部屋へ上がりこんだ。
玄関を入ってすぐのリビングにカカシはいない。
   あっちかなー?
寝室へ行きかけて、ふと立ち止まる。
   ・・・何、このニオイ???・・・
よく見るとテーブルの上にある灰皿からわずかに煙が立っていて・・・タバコとは違うそれを興味深く覗き込むと、更にキツク匂う。
   お香、よね?!これ。
   カカシ先生、こんな趣味があったんだ・・・っていうかー、似合わなーい!!
サクラは灰皿の隣に手に持っていた『七味せんべい』を置くと、カカシを探すために寝室へ向かおうとした、そのとき・・・・
かっくん。
全身の力が抜け、その場にへたり込む。
   な、なに・・チカラ入んない・・。体が・・・
サクラは徐々に熱を帯び、小刻みに震え始めた体を両手で抱きしめる。
   やだ!どうしちゃったの・・・私。

   人の気配がする。
玄関のノブに手をかけたまま気配をたどると、それはよく知っているもので・・・
   サクラか・・・
   アイツ、最近よく来るよなぁ?チョット前まで、暇さえあればサスケのヤツを追いまわしてたのに・・・
   まぁ、オレとしては嬉しいんだけど?
戸を開けると、玄関口にはきれいに揃えられた赤いミュールがある。
「さくらー、どうした?」
声をかけながらリビングを覗くと、床に座り込んだまま震えているサクラがいた。
   様子がおかしい?!
「サクラ!!」
カカシはサクラに駆け寄り、顔をこっちへ向けさせるためサクラの肩に手をかけた。
「やぁん・・。」
   え???
サクラは甘い声を上げて体をビクつかせる。
   ヤバイ・・・・
カカシはまだ部屋に残っている、わずかな白檀の匂いに舌打ちした。
   効いちゃってるみたいね・・・・

   催淫剤。


「サクラ!、サクラ!!・・大丈夫か?」
カカシの声にサクラは潤んだエメラルド色の瞳を向けた。
「せんせぇ・・・助け・て・・。体が・・アツ・・イ・・」
初めて聞くサクラの艶っぽい囁くような声が、カカシの脳髄を刺激した。
無意識に手がサクラの薄紅色に上気した頬を撫でる。
「や、・・んっ、ん・・」
   まだ子供だぞ!何考えてんだカカシ!!
自分で自分を押えようとするが上手くいかず、カカシの一部はもうすでに反応しはじめている。
それでも気を紛らわそうと唯一晒している右目をぎゅっと閉じたが・・・・
   やっぱり、ムリ!!
カカシは苦笑し、体を支えている手を少し動かすだけで甘い吐息を吐く少女を抱き上げると、寝室へと向かった。

サクラをそっとベットの端に座らせ、自分も隣に座った。
「せんせぇ・・?」
サクラは、いつもと少し様子が違うカカシに何故かドキドキしながら隣を見上げた。
   誘われてるみたいだ。
   自覚ナシ、だよねー?
「ね、サクラ・・・どこがアツイ?」
サクラが答えるより早く、カカシの左手がサクラの腰に回され、引き寄せられた。
「あんっ・・んっ・・せんせぇ、さわんない・・で。」
   サクラの喘ぎ声に頭の芯がくらくらする・・・
カカシは起用にサクラのキャミソールの肩紐を両肩から滑らすと、ワンピースはすとん、と腰まで落ちた・・・
何も付けていないサクラの上半身が露になる。
「なに・・するの。ヤ・・・」
カカシを突っぱねようとするが、全然力が入らない。サクラは無駄だと解ると、両手で膨らみかけた胸を隠す。
そんなサクラのささやかな抵抗がかわいくて・・・
「ジッとしてて・・・大丈夫だから。」
サクラの両手を掴むとそのままベットへ押し倒し、首すじに顔を埋めると何度もキスを落とす。
カカシはサクラの意味をなさない喘ぎを聞きながら、徐々に高ぶってくる気持ちに驚いていた。
膨らみかけた胸の突起物は、冷たいカカシの指に摘まれ更に大きくなる。
「はぁ、・・あ、んっっ・・ぁ・・」
「ね、サクラ・・・どこがアツイ?・・・ここ?」
胸の突起物を、サクラの顔を見ながらぺろりと舐め上げる。
「ち、・・違うのぉ・・で・・も・・」
「でも、気持ちイイ?」
「ん。・・・・あ・・はっん・・・」
カカシはそのまま突起物を口に含み舌で転がしながら、左手を腰とベットの間に差し込みサクラの下半身をすくい上げると、ワンピースと下着を抜き取った。
何も覆う物がなくなったソコにカカシの手が添えられ・・・・割れ目に指を滑らすとおもむろに花弁を分け中へと進入する。
もうソコはたっぷりと蜜を含んでいて、サクラはカカシの指を楽に受け入れた。指が動くたび、くちゅくちゅと卑猥な音が部屋に響く。
1本、2本と指を増やしていき・・・
「やっ・・やだぁ、もう・・んっっ・・はぁ・・・」
「指はヤ、なんだ。サクラは・・・じゃ・・」
サクラの両足を自分の肩に乗せるとサクラの中心を丁寧に舐め始める。
「ひゃあ!・・・んっんっ・・・」
いつの間にかカカシの舌の動きに合わせて腰を降り始めたサクラを満足げに眺め、自分の着ていた服を素早く脱ぎさった。
「イクよ?」
カカシ自身をサクラにあてがうとゆっくりゆっくり沈めていく。
「いたっ・・いっ・・んんっ・・」
カカシはサクラに痛みを感じさせない様にあらゆる所へと舌を這わす。
「アツイの・・ここだよねえ?サクラ・・・サクラの中、すごくアツくて気持ちイー・・・」
徐々に腰の動きが速くなり、サクラは容赦なく何度も突き上げられて、二人は同時に果てた。

気が付くとあたりはもう暗い。
慌てて時計を見ると7時をまわっている。
サクラの両親が心配してるはずだ。起こさないと、と思うのだが腕の中で眠る少女を、カカシはまだ離したくなかった。
   ガキみたいだ。
暫く考えてから、カカシは電話の受話器を上げた。
「アスマ・・・チョット頼みたいことあんだけど。」
「なんだよ、キモチ悪ィぞ。」
「サクラ、今日、家に帰んないからサクラの両親、頼むわ。」
「はぁ??」
「お前の好きなにごり酒1本で手を打ってくれ。じゃ、な。」
「・・・・」
返事もしないまま切られた電話。
   可愛そうに、春野。・・・アイツ、一度執着するとなかなか離さないからなぁ・・・・
   まぁ、頑張ってくれ・・・
アスマはサクラのアリバイを確保するため、受話器を上げて、いのに電話するか・・・・と呟いた。










2001.12.07
まゆ